<朝のカンポ広場>
シエナ最後の朝、ホテルのおじさんに別れの挨拶をして、チェックアウトし、荷物を預けて
最後のカンポ広場にやってきた。
早朝のカンポ広場は観光客がおらず、清掃車の大きな音が響いているのに、何だかとても
静かで落ち着いていた。
ここシエナで3泊したからか、とっても懐かしく感じる。何度も来た気がする。
そしてまた来たいと思う。
いつかまた、必ず来るんだろうな。
次は、まだ見ぬ私達の子供と、またここに立てることを願う。
自然と歴史の豊かなイタリアを全身で感じ、感動できる子供になるよう陰ながら、導いてあげられる親になりたい。
欲を言えばここで”ILGRAPPOLO”の雰囲気を感じられる子供に育って欲しいな。
最後のカンポ広場にやってきた。
早朝のカンポ広場は観光客がおらず、清掃車の大きな音が響いているのに、何だかとても
静かで落ち着いていた。
ここシエナで3泊したからか、とっても懐かしく感じる。何度も来た気がする。
そしてまた来たいと思う。
いつかまた、必ず来るんだろうな。
次は、まだ見ぬ私達の子供と、またここに立てることを願う。
自然と歴史の豊かなイタリアを全身で感じ、感動できる子供になるよう陰ながら、導いてあげられる親になりたい。
欲を言えばここで”ILGRAPPOLO”の雰囲気を感じられる子供に育って欲しいな。
<薬局でリップを買う>
海外旅行の必需品「リップクリーム」を持ってこなかった。
私のクチビルはここ何日もガバガバしている。
このまま我慢するか、シェフにお願いして薬局で聞いてもらうか、
ずっと悩んでいたが、イタリアも今日で6日目。そろそろ限界だと思い、
シェフにお願いすることにした。
どこの町にも何件もあるイタリアの薬局「FARMACIA(ファルマチア)」緑の十字が目印だ。
シェフは「”リップクリーム”という単語はわからないよ!。」と言った。・・・
そっか、使わないもんね。「ん~、だけどリップクリームはどうしても欲しい。」
ガバガバに腫れたクチビルはもう嫌だ。
私は、カンポ広場にあるファルマチアに、緊張しながら勇気を振り絞って入った。
背中にはピッタリとシェフを張り付けて・・。いつもの”何かあったらシェフの背中に回り込む作戦”だ。
中には白衣のおじいちゃんが1人。私はおじいちゃんに、握り拳をクチビル前でグルグル回しながら、
「AVETE(アヴェーテ)?」(ありますか?)と言ってみた。
おじいちゃんは無表情で、ちょっと悩んだ後、手元の引き出しからリップらしき物を出して
カウンターに置いてくれた。見た目はまさにリップクリーム。しかし、ノリだといけないので中身を見る。
夕張メロン色だけれど、確かにいい匂いのリップクリームだった。ただ、腑に落ちないのがカバーも
何もかかっておらず、むき出しのまま引き出しから出てきたことだけど・・。この際どうでもいい。
私はリップが出てきたことで満足してしまい、後のことはシェフにお任せしてしまった。
お支払いの時、シェフは「クチビル」をイタリア語で何というのか聞いていた。Labbro(ラッブロ)というらしい。
おじいちゃんも「日本語では何というの?」と聞き返してくれたので、私もシェフと一緒になって
「ク・チ・ビ・ル」と教えてあげた。ちょっと嬉しそう。
現地の人と話ができるのは、ドキドキしてやっぱり面白い。
私のクチビルはここ何日もガバガバしている。
このまま我慢するか、シェフにお願いして薬局で聞いてもらうか、
ずっと悩んでいたが、イタリアも今日で6日目。そろそろ限界だと思い、
シェフにお願いすることにした。
どこの町にも何件もあるイタリアの薬局「FARMACIA(ファルマチア)」緑の十字が目印だ。
シェフは「”リップクリーム”という単語はわからないよ!。」と言った。・・・
そっか、使わないもんね。「ん~、だけどリップクリームはどうしても欲しい。」
ガバガバに腫れたクチビルはもう嫌だ。
私は、カンポ広場にあるファルマチアに、緊張しながら勇気を振り絞って入った。
背中にはピッタリとシェフを張り付けて・・。いつもの”何かあったらシェフの背中に回り込む作戦”だ。
中には白衣のおじいちゃんが1人。私はおじいちゃんに、握り拳をクチビル前でグルグル回しながら、
「AVETE(アヴェーテ)?」(ありますか?)と言ってみた。
おじいちゃんは無表情で、ちょっと悩んだ後、手元の引き出しからリップらしき物を出して
カウンターに置いてくれた。見た目はまさにリップクリーム。しかし、ノリだといけないので中身を見る。
夕張メロン色だけれど、確かにいい匂いのリップクリームだった。ただ、腑に落ちないのがカバーも
何もかかっておらず、むき出しのまま引き出しから出てきたことだけど・・。この際どうでもいい。
私はリップが出てきたことで満足してしまい、後のことはシェフにお任せしてしまった。
お支払いの時、シェフは「クチビル」をイタリア語で何というのか聞いていた。Labbro(ラッブロ)というらしい。
おじいちゃんも「日本語では何というの?」と聞き返してくれたので、私もシェフと一緒になって
「ク・チ・ビ・ル」と教えてあげた。ちょっと嬉しそう。
現地の人と話ができるのは、ドキドキしてやっぱり面白い。
<バスを待つ間>
ホテルでスーツケースを受け取り、ゆっくり歩いてバス停へ向かった。
しばらくしてバス停に着くと、同じバスを待つ老夫婦が近寄ってきて、シェフに話しかけてきた。
何を話しているのか、よく解らなかったが「フクシマ」という単語が聞こえてきたので、たぶん私達が
日本人だと思い、津波のことを心配して声を掛けてくれたのかなと思った。
しばらく老夫婦と話していたシェフは突然、「切符を買ってくるよ!」と言って「あっ」という間もなく、どこかへ行ってしまった。
すると、老夫婦は私めがけて嬉しそうに近づいてきて、すごい剣幕で話しかけてきた。
シェフが話せたので、当然私も話せるのだと思ったのだろう。「さっぱりわからない・・。」
私は何を聞かれても、悲しい顔で「すみません」と言うしかなく、気が遠くなりそうで、2人に囲まれたまま
ずっと固まっていた。
おじいさんは諦めたらしく他の人に話しかけに行き、おばあさんは私に本を見せた。中国語・・。
わからないという顔をすると、次のページに日本語が書いてあり、
「私たちはエホバの証人です。」と書いてあった・・。とりあえず愛想笑いで本を返した時に、
シェフが戻ってきた。それと同時におばあさんも諦めてくれたようだ。
「また私を放置して・・。」と思ったけど、重い荷物を持って切符を買いに行かせるよりはいいと思ったのだろう。
シェフの優しさに感謝はするが、
現地の人と話ができるのはドキドキして面白いが、1人では恐怖でしかないと感じた。
しばらくしてバス停に着くと、同じバスを待つ老夫婦が近寄ってきて、シェフに話しかけてきた。
何を話しているのか、よく解らなかったが「フクシマ」という単語が聞こえてきたので、たぶん私達が
日本人だと思い、津波のことを心配して声を掛けてくれたのかなと思った。
しばらく老夫婦と話していたシェフは突然、「切符を買ってくるよ!」と言って「あっ」という間もなく、どこかへ行ってしまった。
すると、老夫婦は私めがけて嬉しそうに近づいてきて、すごい剣幕で話しかけてきた。
シェフが話せたので、当然私も話せるのだと思ったのだろう。「さっぱりわからない・・。」
私は何を聞かれても、悲しい顔で「すみません」と言うしかなく、気が遠くなりそうで、2人に囲まれたまま
ずっと固まっていた。
おじいさんは諦めたらしく他の人に話しかけに行き、おばあさんは私に本を見せた。中国語・・。
わからないという顔をすると、次のページに日本語が書いてあり、
「私たちはエホバの証人です。」と書いてあった・・。とりあえず愛想笑いで本を返した時に、
シェフが戻ってきた。それと同時におばあさんも諦めてくれたようだ。
「また私を放置して・・。」と思ったけど、重い荷物を持って切符を買いに行かせるよりはいいと思ったのだろう。
シェフの優しさに感謝はするが、
現地の人と話ができるのはドキドキして面白いが、1人では恐怖でしかないと感じた。
<駅の売店でハガキを買う>
バスでシエナ駅につく。駅の切符売り場でマントヴァまでの切符を買ってもらう。ここからは、ユーロスターに乗ったり、乗継をしたり、とてもではないが私には買えないし、先程のダメージは大きい。
シェフも長い時間かけて、ようやく切符を買っていた。
さっきあれほど怖い目に遭いながら、駅の売店で絵葉書を買うことにした。
私の心はシェフと同じで回復が早い。
駅の売店に一人で入り、ハガキを選びお金と一緒にレジへ。
イタリア語で「これください(プレンド クエスト)」と言ってみた。
他の人と話していて、愛想のないお店の人がめんどくさそうにお釣りをくれた。
私は貰ったお釣りが合ってるか、手のひらに載せてジーっと見ていたせいで、お店の人に
”お釣りに文句があるのか?”みたいな顔で見られてしまった。
ビビったけど、ハガキは買えたからいいのだ。
シェフに「一人で買ったぞ!」って自慢して見せたけど、窓の外から私のビビる姿を見ていたようで、
とっても嬉しそうだった。
シェフも長い時間かけて、ようやく切符を買っていた。
さっきあれほど怖い目に遭いながら、駅の売店で絵葉書を買うことにした。
私の心はシェフと同じで回復が早い。
駅の売店に一人で入り、ハガキを選びお金と一緒にレジへ。
イタリア語で「これください(プレンド クエスト)」と言ってみた。
他の人と話していて、愛想のないお店の人がめんどくさそうにお釣りをくれた。
私は貰ったお釣りが合ってるか、手のひらに載せてジーっと見ていたせいで、お店の人に
”お釣りに文句があるのか?”みたいな顔で見られてしまった。
ビビったけど、ハガキは買えたからいいのだ。
シェフに「一人で買ったぞ!」って自慢して見せたけど、窓の外から私のビビる姿を見ていたようで、
とっても嬉しそうだった。
<パニーニでランチ>
シエナ駅からサンタマリアノベッラ駅へとやってきた。
ここからは、イタリアの新幹線”ユーロスター”に少しだけ
乗って、乗り継ぎながらマントヴァに向かう。
駅の売店でユーロスターの中で食べる”パニーニ”を購入。
シェフはコトレッタ(カツレツ)のパニーニを注文。ボリュームのあるパニーニだ。
電車の中で食べるパニーニは、駅弁みたいで旅行気分!
気軽でとってもおいしい。
ここからは、イタリアの新幹線”ユーロスター”に少しだけ
乗って、乗り継ぎながらマントヴァに向かう。
駅の売店でユーロスターの中で食べる”パニーニ”を購入。
シェフはコトレッタ(カツレツ)のパニーニを注文。ボリュームのあるパニーニだ。
電車の中で食べるパニーニは、駅弁みたいで旅行気分!
気軽でとってもおいしい。
<電車の旅>
イタリアの新幹線”ユーロスター”に乗り込み、
パニーニを食べながら少しの間、電車の旅を満喫する。
ボローニャでややこしい乗り換えをして、普通の電車に乗り換え。
スーツケースでの移動は大変だ。
しばらく車窓の田園風景を楽しんでいると、電車の旅も慣れてくる。
私は電車の座席を2つ独り占めにして、横になり眠ってみた。
すっかりリラックスしている私に、呆れた顔で微笑むシェフ。
のんびりした時間を過ごした。
パニーニを食べながら少しの間、電車の旅を満喫する。
ボローニャでややこしい乗り換えをして、普通の電車に乗り換え。
スーツケースでの移動は大変だ。
しばらく車窓の田園風景を楽しんでいると、電車の旅も慣れてくる。
私は電車の座席を2つ独り占めにして、横になり眠ってみた。
すっかりリラックスしている私に、呆れた顔で微笑むシェフ。
のんびりした時間を過ごした。
<部屋がない?>
マントヴァに到着。
予約したホテルは駅の目の前にあり、すぐ見つけることができた。
いつものようにシェフがチェックイン。私もいつも通り隣で覗き込み、自分がチェックインしているかのような気分だけ味わう。
今日は何故だか、時間がかかっている。ホテルの人は台帳のようなものを何度もめくるし、もう一人出てきて怪訝そうだ。
よく解らないが、どうやら予約が入っていないらしい。シェフを含め、私以外の人達は難しい顔をしている。
今回の旅のホテルはすべて「booking.com」や「Venere.com」etc、インターネットのサイトから予約をし、「予約確認書」を
印刷して持ってきているので、シェフは「こっちには証拠があるんだぞ!。」という剣幕で、「コーヒーでも飲むか」と勧められても
「座って待ってて」と言われても頑なに拒み、睨みを利かせまくっている。いつもながら頼もしい。
結局、予約は無かったみたいだけど宿泊はできるらしく、部屋に案内してくれた。
ホテルの裏にあるさびれた庭のような所を通り、今は使われていないような旧館に入る。中に入ると、使われていない書斎のような
部屋で、その部屋を横切って今度は階段で地下へ。薄暗い場所にある部屋に案内された。
薄型のテレビもあるし、狭いけど割ときれいな部屋を見せながら「静かな部屋だよ。」とホテルの人は言ったらしい。
・・地下1階だもん、そりゃそうだ。
おもちゃみたいなカギだしちょっと不安だけど、とりあえず部屋があって良かった。
「予約がないなんて、ほんとにあるんだなー。」なんて、私は結構お気楽な気分だった。
”ILGRAPPOLO”店内に置いてあるシェフ目線でこのたびを綴った『2011イタリア渡航記vol.1』
『2011イタリア渡航記vol.2』『2011イタリア渡航記vol.3』『2011イタリア渡航記vol.4』
このうち、”vol.3”で、きっとこの時に焦った話が読めると思います。
予約したホテルは駅の目の前にあり、すぐ見つけることができた。
いつものようにシェフがチェックイン。私もいつも通り隣で覗き込み、自分がチェックインしているかのような気分だけ味わう。
今日は何故だか、時間がかかっている。ホテルの人は台帳のようなものを何度もめくるし、もう一人出てきて怪訝そうだ。
よく解らないが、どうやら予約が入っていないらしい。シェフを含め、私以外の人達は難しい顔をしている。
今回の旅のホテルはすべて「booking.com」や「Venere.com」etc、インターネットのサイトから予約をし、「予約確認書」を
印刷して持ってきているので、シェフは「こっちには証拠があるんだぞ!。」という剣幕で、「コーヒーでも飲むか」と勧められても
「座って待ってて」と言われても頑なに拒み、睨みを利かせまくっている。いつもながら頼もしい。
結局、予約は無かったみたいだけど宿泊はできるらしく、部屋に案内してくれた。
ホテルの裏にあるさびれた庭のような所を通り、今は使われていないような旧館に入る。中に入ると、使われていない書斎のような
部屋で、その部屋を横切って今度は階段で地下へ。薄暗い場所にある部屋に案内された。
薄型のテレビもあるし、狭いけど割ときれいな部屋を見せながら「静かな部屋だよ。」とホテルの人は言ったらしい。
・・地下1階だもん、そりゃそうだ。
おもちゃみたいなカギだしちょっと不安だけど、とりあえず部屋があって良かった。
「予約がないなんて、ほんとにあるんだなー。」なんて、私は結構お気楽な気分だった。
”ILGRAPPOLO”店内に置いてあるシェフ目線でこのたびを綴った『2011イタリア渡航記vol.1』
『2011イタリア渡航記vol.2』『2011イタリア渡航記vol.3』『2011イタリア渡航記vol.4』
このうち、”vol.3”で、きっとこの時に焦った話が読めると思います。
<マントヴァ散策>
気を取り直して、マントヴァ観光へ出かける。
こんな時は、ジェラートを食べよう!と言うことで、さっそく目の前にあったジェラテリアへ。
私の定番、「ベリー&リモーネ」どこへ行ってもこの組み合わせ。
シェフは「なんでいつも同じなの~」って笑うけど、私は気に入ったら連呼したり、
定番化するんだよ。
店の前で美味しく食べていると、巨大なゴミ収集車が道に路駐し大男が2人、店に吸い込まれていった。
当然、巨大なゴミ清掃車は無人だ。
しばらくすると、店の中からジェラートを舐めながら出てきて、急いで車に乗り込み、ジェラート持ったまま片手運転で、勢いよく走り去っていった。
イタリア人って本当にジェラート好きなんだな・・。
さて、あてもなく中心街へとのんびり歩く。
マントヴァの街には5時頃に着いたからか、街はちょっと古くて陰気くさいという印象。
ここは”大きな湖に囲まれた街”らしい。
本当に特に何もなく、入りたいと思う店もなく・・。店の窓から中を覗いたりして、ひたすら前に進む。
行き着いた先には、大きな湖があった。湖の周りはジョギングコースになっているようで、沢山の人が
走ったり、散歩をしたりしている。のどかな光景たっだ。
イタリアのディナーはスタートが遅い。日が長いせいか、7時ごろにならなければリストランテは開店しない。
今は5時30分。目の前には行き着いてしまった湖だけ。
7時までの間、湖のベンチに座る。何もしないまま、ただ普通の湖を見ながら、1時間30分を過ごした。
こんな時は、ジェラートを食べよう!と言うことで、さっそく目の前にあったジェラテリアへ。
私の定番、「ベリー&リモーネ」どこへ行ってもこの組み合わせ。
シェフは「なんでいつも同じなの~」って笑うけど、私は気に入ったら連呼したり、
定番化するんだよ。
店の前で美味しく食べていると、巨大なゴミ収集車が道に路駐し大男が2人、店に吸い込まれていった。
当然、巨大なゴミ清掃車は無人だ。
しばらくすると、店の中からジェラートを舐めながら出てきて、急いで車に乗り込み、ジェラート持ったまま片手運転で、勢いよく走り去っていった。
イタリア人って本当にジェラート好きなんだな・・。
さて、あてもなく中心街へとのんびり歩く。
マントヴァの街には5時頃に着いたからか、街はちょっと古くて陰気くさいという印象。
ここは”大きな湖に囲まれた街”らしい。
本当に特に何もなく、入りたいと思う店もなく・・。店の窓から中を覗いたりして、ひたすら前に進む。
行き着いた先には、大きな湖があった。湖の周りはジョギングコースになっているようで、沢山の人が
走ったり、散歩をしたりしている。のどかな光景たっだ。
イタリアのディナーはスタートが遅い。日が長いせいか、7時ごろにならなければリストランテは開店しない。
今は5時30分。目の前には行き着いてしまった湖だけ。
7時までの間、湖のベンチに座る。何もしないまま、ただ普通の湖を見ながら、1時間30分を過ごした。
<マントヴァでディナー>
湖の前で1時間30分。固まって過ごしたせいで、お尻も痛い。
そろそろお店の開店時間と言うことで、来た道を戻る。
来るときに横切った、大きな時計台の(その時興味がなかったが、後から調べたら『ラジオーネ宮殿』
というらしい)建物の前にある。オープンテラス席で食べることにした。
マントヴァで有名らしい「ビーゴリ」という太くてコシのあるパスタは、イワシとパセリの濃いめのソースによく絡まって美味しかった。
『トルテッリ』というラビオリみたいなパスタの中にはかぼちゃのペーストが詰まっていて、
シェフは甘くてイマイチみたいだったけど、女性にはお勧めの甘くて私は好み。とっても美味しかった。
『仔牛の骨付きグリル』は普通にレン掛けて食べる肉。ミディアムレアでぱさぱさしているわけ
でもなく、まぁまぁかな。あと、『野菜のグリル』も注文した。
私は食後のカフェの後(私はカプチーノを頼んでしまったけどディナーには飲まないらしい)、一人でトイレに行ってみた。店員さんに「ドヴェ チェ イル バンニョ?(トイレはどこですか?)」と言ってみたら、何だかややこしいこと言っているが、何となくまっすぐ行って左下だよ。みたいだったので、「grazie(ありがとう)」と言った。
行ってみたら、ちゃんとあってひと安心。
シェフに、今日も自慢げな顔で『トイレ一人で行けたよ!』って・・。まるで子供みたいだけど・・。
イタリア語が通じたし、一人で行けたことがとっても嬉しかった。
そろそろお店の開店時間と言うことで、来た道を戻る。
来るときに横切った、大きな時計台の(その時興味がなかったが、後から調べたら『ラジオーネ宮殿』
というらしい)建物の前にある。オープンテラス席で食べることにした。
マントヴァで有名らしい「ビーゴリ」という太くてコシのあるパスタは、イワシとパセリの濃いめのソースによく絡まって美味しかった。
『トルテッリ』というラビオリみたいなパスタの中にはかぼちゃのペーストが詰まっていて、
シェフは甘くてイマイチみたいだったけど、女性にはお勧めの甘くて私は好み。とっても美味しかった。
『仔牛の骨付きグリル』は普通にレン掛けて食べる肉。ミディアムレアでぱさぱさしているわけ
でもなく、まぁまぁかな。あと、『野菜のグリル』も注文した。
私は食後のカフェの後(私はカプチーノを頼んでしまったけどディナーには飲まないらしい)、一人でトイレに行ってみた。店員さんに「ドヴェ チェ イル バンニョ?(トイレはどこですか?)」と言ってみたら、何だかややこしいこと言っているが、何となくまっすぐ行って左下だよ。みたいだったので、「grazie(ありがとう)」と言った。
行ってみたら、ちゃんとあってひと安心。
シェフに、今日も自慢げな顔で『トイレ一人で行けたよ!』って・・。まるで子供みたいだけど・・。
イタリア語が通じたし、一人で行けたことがとっても嬉しかった。
<自動販売機>
美味しくディナーを終え、ホテルへの帰り道に見つけた、建物の中にある自動販売機。
日本のように道に面して設置されていなかった。
バスの切符を買った経験を生かし、あの恐怖を思い出しながらまたやってみる。自販機がちょっと楽しくなってきた。
今回も操作方法はよく解らない。
星形の紙に「€0.60」と書いてあり、飲み物の下には「C8」と書いてある。
コインを入れるところと、押しボタンがあるんだから、順番はどっちが先か解らないけど、入れて押すのみだ。
ボタンを押して、コインを入れると下から出てきた。
「自販機、すっごい面白い!!!」 大満足でホテルに帰る。
※その後、イタリア最終日。のどが渇いたのでもう一度、駅のホームにある自販機で、
ミネラルウォーターを余裕な感じで買ってみたら、何故か下の段のスナック菓子が出てきてしまい・・・余計、喉が渇いた。
「自販機、やっぱり面白い!!!」 失敗したけど、イタリアの自販機を思う存分満喫した。
ホテルの裏にあるさびれた庭のような所を通り、今は使われていないような旧館に入り、使われていない書斎のような部屋を横切って、
階段で地下へ降りた薄暗い場所にある静かな部屋へ。
明日もこのホテルに泊まる予定なんだけど・・。
明日ホテルに帰ってきたら「こちらの手違いで、ご迷惑お掛けしましたので最上級のお部屋をご用意しておきました。」と言われること
を期待して就寝する。
日本のように道に面して設置されていなかった。
バスの切符を買った経験を生かし、あの恐怖を思い出しながらまたやってみる。自販機がちょっと楽しくなってきた。
今回も操作方法はよく解らない。
星形の紙に「€0.60」と書いてあり、飲み物の下には「C8」と書いてある。
コインを入れるところと、押しボタンがあるんだから、順番はどっちが先か解らないけど、入れて押すのみだ。
ボタンを押して、コインを入れると下から出てきた。
「自販機、すっごい面白い!!!」 大満足でホテルに帰る。
※その後、イタリア最終日。のどが渇いたのでもう一度、駅のホームにある自販機で、
ミネラルウォーターを余裕な感じで買ってみたら、何故か下の段のスナック菓子が出てきてしまい・・・余計、喉が渇いた。
「自販機、やっぱり面白い!!!」 失敗したけど、イタリアの自販機を思う存分満喫した。
ホテルの裏にあるさびれた庭のような所を通り、今は使われていないような旧館に入り、使われていない書斎のような部屋を横切って、
階段で地下へ降りた薄暗い場所にある静かな部屋へ。
明日もこのホテルに泊まる予定なんだけど・・。
明日ホテルに帰ってきたら「こちらの手違いで、ご迷惑お掛けしましたので最上級のお部屋をご用意しておきました。」と言われること
を期待して就寝する。
<ヴェローナへ>
充実したホテルのバイキングに満足し、今日は「ヴィニタリー」の会場である「ヴェローナ」へと向かう。
「ヴィニタリー」はイタリアで年に一度しかないワイン展で、イタリア中から生産者が集う「ワインの万博」といった感じらしい。
イタリアで修行中に1度だけ行ったことがあるらしく、ちょうどこの旅行中に開催されることを知り、シェフはずっと楽しみにしていた。
ホテルの人に「今からヴィニタリーへ行くんだ!」なんて声をかけ、とっても上機嫌だ。
隣町だし、駅はホテルの目の前。今日は一日中「ヴィニタリー」を満喫する予定だ。
その為にここ「マントヴァ」で2泊するのだ。
早速、目の前の駅へとやってきた。時刻表を見ると、あと10分ほどで電車が出てしまうようだった。
しかし、窓口はいつもの通りの混雑で、当然1人に掛かる時間も長い。とてもではないが10分後の電車には乗れそうもなかった。
私は「次の電車に乗ればいいじゃない、隣町だしすぐ来るよ!」と気軽に考えていたが、時刻表を見ると、どうやら次の電車は3時間半後らしい。
「隣町なのに?」私は耳を疑った。
私よりもショックを隠しきれないのはシェフだ。次の電車が来るのは13時過ぎ、一日中「ヴィニタリー」を満喫するはずが、隣の街まで来て足止めされ、このままここで半日を無駄に過ごすなんて。
とりあえず駅の待合室に座るが、シェフの落ち込み加減はハンパじゃない。かなりのどん底だ。間違っても「半日見られれば充分じゃない!」
なんて声はかけられない。自殺行為だ。
どん底に落ちたシェフは、しばらくほって置くのが1番。 私は横に座り、静かに絵葉書を書きながら、少し時間を潰した。
しばらくして、ふと駅前のロータリーを見ると、そこには何台かのタクシーが停まっていた。
私はシェフに「隣町だし、タクシーでは行けないの?」と聞いてみた。シェフは「行ってくれるかも解らないし、それにとっても高いと思うよ」と言って渋っている。 ここに、このまま座っていたって何の意味もない。私はシェフをもう一度押してみた。
「とりあえず、ヴェローナまで行ってくれるかだけも、聞くだけ聞いてみたら?」
シェフは私を待合室に置き、一人でタクシーに聞きに行った。しばらくして帰ってきたシェフの顔は、何となく嬉しそうだった。どうやら決心がついたらしい。
そうと決まれば、早速動く。シェフの心は回復もハンパじゃない。私も気持ちを入れ替えて、イタリアタクシーの旅を楽しもうと席を立った。
「ヴィニタリー」はイタリアで年に一度しかないワイン展で、イタリア中から生産者が集う「ワインの万博」といった感じらしい。
イタリアで修行中に1度だけ行ったことがあるらしく、ちょうどこの旅行中に開催されることを知り、シェフはずっと楽しみにしていた。
ホテルの人に「今からヴィニタリーへ行くんだ!」なんて声をかけ、とっても上機嫌だ。
隣町だし、駅はホテルの目の前。今日は一日中「ヴィニタリー」を満喫する予定だ。
その為にここ「マントヴァ」で2泊するのだ。
早速、目の前の駅へとやってきた。時刻表を見ると、あと10分ほどで電車が出てしまうようだった。
しかし、窓口はいつもの通りの混雑で、当然1人に掛かる時間も長い。とてもではないが10分後の電車には乗れそうもなかった。
私は「次の電車に乗ればいいじゃない、隣町だしすぐ来るよ!」と気軽に考えていたが、時刻表を見ると、どうやら次の電車は3時間半後らしい。
「隣町なのに?」私は耳を疑った。
私よりもショックを隠しきれないのはシェフだ。次の電車が来るのは13時過ぎ、一日中「ヴィニタリー」を満喫するはずが、隣の街まで来て足止めされ、このままここで半日を無駄に過ごすなんて。
とりあえず駅の待合室に座るが、シェフの落ち込み加減はハンパじゃない。かなりのどん底だ。間違っても「半日見られれば充分じゃない!」
なんて声はかけられない。自殺行為だ。
どん底に落ちたシェフは、しばらくほって置くのが1番。 私は横に座り、静かに絵葉書を書きながら、少し時間を潰した。
しばらくして、ふと駅前のロータリーを見ると、そこには何台かのタクシーが停まっていた。
私はシェフに「隣町だし、タクシーでは行けないの?」と聞いてみた。シェフは「行ってくれるかも解らないし、それにとっても高いと思うよ」と言って渋っている。 ここに、このまま座っていたって何の意味もない。私はシェフをもう一度押してみた。
「とりあえず、ヴェローナまで行ってくれるかだけも、聞くだけ聞いてみたら?」
シェフは私を待合室に置き、一人でタクシーに聞きに行った。しばらくして帰ってきたシェフの顔は、何となく嬉しそうだった。どうやら決心がついたらしい。
そうと決まれば、早速動く。シェフの心は回復もハンパじゃない。私も気持ちを入れ替えて、イタリアタクシーの旅を楽しもうと席を立った。
<タクシーの旅>
シェフが聞いてくれたタクシーに荷物を預け、早速乗り込む。
隣町のヴェローナにはイタリアの高速道路「アウトストラーダ」を使って、40分ほど掛かるらしい。
タクシーはいきなり物凄い粗い運転で、猛スピード。とんでもなく恐ろしい。
シェフはまったく気にもならない様子で運転手さんと、いろんな話をしていた。
しばらくして運転手さんは、遠くに見える「アウトストラ-ダ」を私達に見せ「凄い渋滞しているから下道を走るが良いか?」とシェフに聞いているようだった。確かに凄い渋滞している。
その後、タクシーはどんどん細い道を爆走し、ほぼ畦道になってきた。「おかしい・・。」私はどんどん不安になる。
「本当にヴェローナに向かっているんだろうか?」
シェフはまったく気にもならない様子で運転手さんといろんな話をしている。窓から山が見える度、「おかしい・・。」私は更に不安になる。
「このままシェフは車から降ろされて、私は山に連れ去られ、運転手さんに犯される・・。」
「どうかシェフが運転手さんを怒らせませんように・・。」
「どうか早くついてください・・。」
私はずっと頭の中で、そんなことばかり考えていて、気がついた時はもうヴェローナの駅前についていた。
運転手さん、せっかくここまで連れてきてくれたのに、ずっと「悪い人だ」と妄想しててごめんなさいね。
シェフは運転手さんに80ユーロほど支払っていた。電車の10倍以上だけど、シェフがタクシーで来ることを決めてくれて良かった。
隣町のヴェローナにはイタリアの高速道路「アウトストラーダ」を使って、40分ほど掛かるらしい。
タクシーはいきなり物凄い粗い運転で、猛スピード。とんでもなく恐ろしい。
シェフはまったく気にもならない様子で運転手さんと、いろんな話をしていた。
しばらくして運転手さんは、遠くに見える「アウトストラ-ダ」を私達に見せ「凄い渋滞しているから下道を走るが良いか?」とシェフに聞いているようだった。確かに凄い渋滞している。
その後、タクシーはどんどん細い道を爆走し、ほぼ畦道になってきた。「おかしい・・。」私はどんどん不安になる。
「本当にヴェローナに向かっているんだろうか?」
シェフはまったく気にもならない様子で運転手さんといろんな話をしている。窓から山が見える度、「おかしい・・。」私は更に不安になる。
「このままシェフは車から降ろされて、私は山に連れ去られ、運転手さんに犯される・・。」
「どうかシェフが運転手さんを怒らせませんように・・。」
「どうか早くついてください・・。」
私はずっと頭の中で、そんなことばかり考えていて、気がついた時はもうヴェローナの駅前についていた。
運転手さん、せっかくここまで連れてきてくれたのに、ずっと「悪い人だ」と妄想しててごめんなさいね。
シェフは運転手さんに80ユーロほど支払っていた。電車の10倍以上だけど、シェフがタクシーで来ることを決めてくれて良かった。
<観光客は入れません>
「ヴィニタリー」は年に一度のワイン展だから、イタリア中から人が押し寄せて来ると思っていた。
ヴェローナではホテルが取れず、隣町のマントヴァで2泊することになったのも、そのせいだと思っていた。街は「ヴィニタリー」一色で、お祭り騒ぎになっていると思っていた。
垂れ幕が揚がっていたり、人の波に付いて行きさえすれば、会場に着くものと思っていた。
この街の、この普通な感じは何だろう?
確かに人は沢山いるが、まったく思っていた光景とは違ったものだった。
駅に着けば、何とかなるだろうと思っていたので、何だか拍子抜けしてしまったし、私は「本当にこの街で
やっているのかしら?」と、少し不安になった。
シェフは不安な素振りもまったく見せず、頭の中はもう「ヴィニタリー」でいっぱいのようだ。
今朝のどん底がまるで嘘のように、生き生きとしていて私も嬉しい。
いつものようにシェフが駅員さんに聞きに行く。
無料のシャトルバスが随時出ているらしく、所定の場所で待っているとバスがやってきた。
シャトルバスに乗り込む人が沢山いて、私もやっと安心できた。
会場に到着し、やっとお祭りっぽくなってきた。まさに万博だ。
チケット売り場は大混雑になっていた。早速列に並び、順番を待つ。この待ち時間は有意義だ。
回りを見渡すと、日本人らしき小汚い若者が2人、別の列で並んでいた。シェフは「たぶん、修行中のコックだよ」と教えてくれた。
そう聞くと、シェフも修行中はこんな感じだったのかな?と想像してしまう。もちろんもう少し、歳は重ねていただろうけど・・・。
チケットを買う順番が回ってきた。さぁいよいよ会場入りだ!と思っていると、何だかんだシェフは難しい顔で売り場の人と揉めている。
私にはよく解らないが、どうやら観光客は入れない。と言っているらしい。入れるのは、招待状のある輸入業者やイタリア在住でしかもコックさんや
ソムリエさんだけらしい。
「???まさかここまで来て・・・。」あまりの衝撃に私は固まった。
シェフは怯まず、チケット購入用紙と必死の形相で戦っていた。以前働いていた店の名前や住所を必死で思い出し、記入している。
ここまで来て「ハイそうですか。」なんて帰れる訳がない。私もコックになりすまし、売り場の人も何となく嘘に気づいていそうな雰囲気だったけど、紙に何か書いてあれば良かったのか、あまりの形相に情けを掛けてくれたのか、何も言わずにチケットを売ってくれた。
<ヴィニタリー入場>
中は本当に万博みたいで、地方別のパビリオンにわかれていた。
もちろんシェフは他のパビリオンには見向きもせず、トスカーナのパビリオンへと心も身体もまっしぐら。テンションは最高潮のようだ。
パビリオンの中はいろんなワインの生産者さんのブースがひしめき合っていていた。とっても広くて大々的なブースや小さなブース。試飲する人で賑わっているブースや誰も来ず、静かなブースなどいろいろある。
シェフは雰囲気を味わうようにグルグルとブースを見て回っていてなかなか試飲しようとしない。久しぶりで緊張して、まずは入り易そうなブースを探しているらしい。とっても楽しんでいて、私も嬉しい。
会場に入ってからの私は「秘書」という設定だ。なので基本的に後ろで微笑み、ワインは飲まない。
飲めるけど解らないし、まして感想なんか聞かれたら、渋い顔して「ヴォーノ」しか言えない。
そうなったらまずい。嘘で入ったことがばれて、つまみ出されては大変だ。しかし、どのブースでも大体そんな感じで飲まずに過ごすことができ、心配するようなことはなかった。
シェフは何件かのブースを回って試飲をし、ずいぶん慣れて来た様子。シェフを観察していると、試飲したワインを出す時と、そのまま飲んでしまう時がある。美味しいワインはもったいないらしく、飲んでしまうらしい。
それを見ていると、美味しいかどうかよく解る。シェフの顔はゆっくり赤くなっていった。
パビリオンの中にはランチブースもあり、定番のパニーニやお寿司などいろんなものが並んでいた。
いろいろ悩むが、やっぱり定番のパニーニを注文し、サッと昼食を済ませた。
さて、いよいよお目当てのブースを探すことにする。
もちろんシェフは他のパビリオンには見向きもせず、トスカーナのパビリオンへと心も身体もまっしぐら。テンションは最高潮のようだ。
パビリオンの中はいろんなワインの生産者さんのブースがひしめき合っていていた。とっても広くて大々的なブースや小さなブース。試飲する人で賑わっているブースや誰も来ず、静かなブースなどいろいろある。
シェフは雰囲気を味わうようにグルグルとブースを見て回っていてなかなか試飲しようとしない。久しぶりで緊張して、まずは入り易そうなブースを探しているらしい。とっても楽しんでいて、私も嬉しい。
会場に入ってからの私は「秘書」という設定だ。なので基本的に後ろで微笑み、ワインは飲まない。
飲めるけど解らないし、まして感想なんか聞かれたら、渋い顔して「ヴォーノ」しか言えない。
そうなったらまずい。嘘で入ったことがばれて、つまみ出されては大変だ。しかし、どのブースでも大体そんな感じで飲まずに過ごすことができ、心配するようなことはなかった。
シェフは何件かのブースを回って試飲をし、ずいぶん慣れて来た様子。シェフを観察していると、試飲したワインを出す時と、そのまま飲んでしまう時がある。美味しいワインはもったいないらしく、飲んでしまうらしい。
それを見ていると、美味しいかどうかよく解る。シェフの顔はゆっくり赤くなっていった。
パビリオンの中にはランチブースもあり、定番のパニーニやお寿司などいろんなものが並んでいた。
いろいろ悩むが、やっぱり定番のパニーニを注文し、サッと昼食を済ませた。
さて、いよいよお目当てのブースを探すことにする。
<イルマロネットさんに会う>
ブースの地図でイルマロネットさんを探し、グルグルと回って見つけることができた。
マロネットさんもブースの中にいたけれど、他の人と商談しているらしく、遠くで様子を伺いながらしばらく待機する。誰も居なくなったら駆け込む作戦だ。
シェフは9年前にモンタルチーノのカンティーナで撮らせてもらったマロネットさんの写真を握りしめ、まるで出待ちをしているアイドルの追っ掛けだ。
しばらく待機していたお陰で、商談後の絶好のタイミングで、マロネットさんに逢うことができた。
シェフは興奮した様子で、9年前の話や写真を見せ、3日前にモンタルチーノへ行った時の写真も見せたりした。マロネットさんも昔の自分の写真を見て大興奮して、周りの人達に見せていた。
「良く来たな~」と頭を撫でられ、顔を真っ赤にして、照れてくしゃくしゃの笑顔のシェフ。子供そのもの。
ヴィニタリーをとっても満喫していて私も嬉しくなった。
イルマロネットさんのブースを後にし、その後もいろんなブースを回った。 生産者さんの熱い思いを聞いたり、シェフが以前訪れたことのあるカンティーナのブースでは、当時の話をして盛り上がっていた。
トスカーナのパビリオンだけだったけど、ヴィニタリーをこれ以上ないというくらい満喫することができた。
マロネットさんもブースの中にいたけれど、他の人と商談しているらしく、遠くで様子を伺いながらしばらく待機する。誰も居なくなったら駆け込む作戦だ。
シェフは9年前にモンタルチーノのカンティーナで撮らせてもらったマロネットさんの写真を握りしめ、まるで出待ちをしているアイドルの追っ掛けだ。
しばらく待機していたお陰で、商談後の絶好のタイミングで、マロネットさんに逢うことができた。
シェフは興奮した様子で、9年前の話や写真を見せ、3日前にモンタルチーノへ行った時の写真も見せたりした。マロネットさんも昔の自分の写真を見て大興奮して、周りの人達に見せていた。
「良く来たな~」と頭を撫でられ、顔を真っ赤にして、照れてくしゃくしゃの笑顔のシェフ。子供そのもの。
ヴィニタリーをとっても満喫していて私も嬉しくなった。
イルマロネットさんのブースを後にし、その後もいろんなブースを回った。 生産者さんの熱い思いを聞いたり、シェフが以前訪れたことのあるカンティーナのブースでは、当時の話をして盛り上がっていた。
トスカーナのパビリオンだけだったけど、ヴィニタリーをこれ以上ないというくらい満喫することができた。
<ヴェローナ観光>
シャトルバスで駅に戻り、シェフはヴェローナ観光に連れていってくれた。
ヴェローナと言えば「ロミオとジュリエット」だけれど、さほど興味もなく、舞台になったベランダを見上げても面白くないので、広場の市場などを回ってアリーナへ。ローマより小さいらしいけどとても綺麗だし、古代の遺跡に腰を降ろすことができ、今は近々コンサートがあるらしく舞台設営中のアリーナの舞台を眺めながらゆっくりすることが出来た。
駅までの帰り道に入った店でディナーを食べた。ヴェローナ名物らしいポレンタというトウモロコシ粉を煮込んだ料理やポルチーニ茸のリゾット等を注文したのだけれど、注文が通っていなかったみたいで、とっても待たされた。そのせいで何を食べたのかも、どんな味だったかも忘れてしまった。
ヴェローナと言えば「ロミオとジュリエット」だけれど、さほど興味もなく、舞台になったベランダを見上げても面白くないので、広場の市場などを回ってアリーナへ。ローマより小さいらしいけどとても綺麗だし、古代の遺跡に腰を降ろすことができ、今は近々コンサートがあるらしく舞台設営中のアリーナの舞台を眺めながらゆっくりすることが出来た。
駅までの帰り道に入った店でディナーを食べた。ヴェローナ名物らしいポレンタというトウモロコシ粉を煮込んだ料理やポルチーニ茸のリゾット等を注文したのだけれど、注文が通っていなかったみたいで、とっても待たされた。そのせいで何を食べたのかも、どんな味だったかも忘れてしまった。
<2泊目のホテル>
ヴェローナ駅で1時間ほど待ち、マントヴァまで電車で帰った。行きが3時間半待ちだったので、
「今度はホテルに着けなかったら・・・。」と、ちょっと心配したけど、割とスムーズに帰れた。
この旅で1時間の待ち時間位はスムーズだと感じられるようになってしまった。
ホテルに戻ると、昨日とは別の部屋が用意されていた。ホテルの裏庭のような所を通る訳でもなく、
地下に降りることもなかった。
「最上級かしら?」なんて思う間もなく、ちょっと広くなった部屋ですぐに眠ってしまった。
「今度はホテルに着けなかったら・・・。」と、ちょっと心配したけど、割とスムーズに帰れた。
この旅で1時間の待ち時間位はスムーズだと感じられるようになってしまった。
ホテルに戻ると、昨日とは別の部屋が用意されていた。ホテルの裏庭のような所を通る訳でもなく、
地下に降りることもなかった。
「最上級かしら?」なんて思う間もなく、ちょっと広くなった部屋ですぐに眠ってしまった。
イタリア料理 IL GRAPPOLO(イル グラッポロ) 住所:三重県津市博多町5-52 TEL&FAX:059-222-8820